それが仕事だから

もう一回「情熱大陸 別府史之」を見た。23歳といえば、日本の社会で言えば大学出たての年齢。それくらい若い彼が、何度か言葉にしていた「それが仕事だから」というフレーズ。自分のルーツである日本では、ロードレースでいう「仕事」の持つ意味が理解してもらえるだけの文化的背景がない。そんな中でも、世界最高峰に挑戦する「日本人」として、フロンティアとして、その「意味」を何とか伝えたい、伝えなきゃならない、そんな気持ちが伝わるようだった。
人は自分が置かれている状況で色々なことを考え、取捨選択を繰り返し生活をする。ロードレーサー別府史之が選んだ道は、結果のみが一人歩きすることが多々あるプロスポーツの世界。そんな世界をたった30分枠の番組でとはいえ、見られたことが凄く意義深く感じる。
番組最後、パリ〜ツールの終盤ひとり取り残されて走る彼の姿に、改めて感じ入るものがあった次第。